着物のことで揉めたくないので郵送で買取に出した友人の話。

ある人が、妹に留袖を貸しました。
大事な一張羅の着物で高価なものですが、実の妹だしそれまでにも何度も貸していたのです。
が、そのときは梅雨の時期で、雨の予報だったので、気を効かせて雨コートも入れて送りました。
妹は、仲人として知り合いの結婚式で着たそうです。当日はしとしと雨が降っていました。
そして妹は、次の日にすぐ着物を送り返してきました。雨コートは着なかったそうです。
結果として、家紋のところが湿気でにじむ、俗にいう「紋が流れる」状態になっていたのです。
びっくりして、すぐに呉服屋さんに持って行って、直してもらったそうです。
呉服屋さんはどうされました?と聞き、こうこうでと言うと、
「(こんな高価で大事な着物を)人に貸すもんじゃないですよ」と、真顔で説教されたそうです(苦笑)。

この人は、妹だから黙っていようかと思ったんだけどね、でも、
妹が、他の人に較べて地味だったとか、自分で着たから、他の人よりしゃんとしてなかったとか文句ばっかり言うし、
前に帯を貸した時にも、自分でああでもないこうでもないと、締め直しすぎたのか、
白っぽい帯が手垢で真っ黒になって返って来たことがあるので、あんまりだと思って
「紋が流れていた」ことを電話で言ったそうです。
すると、妹は激怒して、そんなはずはない、たしかに雨は降っていたが、車で移動したから濡れていないはず!
送り返した時は流れていなかった、本当に紋が流れたかどうか見るから送り返せと、怒鳴りまくったと言います。
そして他の姉妹に、そんなことくらいで紋が流れるのかと電話したが、もう一人の姉妹から、雨の日はそうなる、
自分も経験があると言われたそうです。
で、こちらでクリーニングに出すから着物を送り返せとガンガン言って来たけど、
とっくに呉服屋さんに頼んで直してもらってるし
こんな良い着物をクリーニングに出すなんてと、その発想にも呆れたそうです。
が、妹の方はどうも、送り返した時は何ともなかったのだから、実際に見ないとわからないとか
姉が嘘を言っているなどと、ないことないこと親戚中に怒鳴りまくったらしいです。自分の正当性を主張したんですね。
もちろん、謝るどころか直し賃とかもなしです。
着物は台無しになるし、呉服屋さんに説教されるし、妹に電話でがんがん怒鳴られて鬱状態になったそうです。
これを切っ掛けにして、姉妹はほぼ絶縁状態になりました。

ところで、友人が着物を売りたいと言っていました。
私のところと同じように、着物を持っていていろいろ揉めたんだそう。
もう揉め事はイヤだから、手元からなくしたい!と思って、着物買取郵送で見積もりしたと聞きました。

大事な着物を貸しちゃいけない、という教訓は高くついたのでした。